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低用量ナルトレキソン療法

がん細胞の成長・分裂をコントロールする治療法

低用量ナルトレキソン療法ナルトレキソンは30年以上前からアルコール依存症、麻薬中毒等の治療薬として使われていた内服薬です。しかし、最近のがん治療に関する臨床研究結果から、ナルトレキソンの低用量の投与ががん細胞の成長・分裂・アポトーシス(細胞死)をコントロールする薬としてこの治療薬が注目されています。さらに低用量ナルトレキソン療法は、エイズや自己免疫疾患、クローン病、多発性硬化症・パーキンソン病などの難病疾患に対しても効果があることが明らかになりました。

がんをあきらめない

低用量ナルトレキソン療法現在の日本人の死因の第1位はがんです。年間約30万人ががんで亡くなっています。私たちの身体は60兆個の細胞で構成されており、その細胞の核の中にある遺伝子DNAが傷ついて起こる病気ががんです。がん細胞は細胞が分裂する時のDNAの複製ミスから起こり、健康な人でも毎日数千個のがん細胞が発生しては消え、そして、生まれています。老化や免疫力低下により排除されず、腫瘍化したがん細胞は増殖し、血管新生といって、自分で自分のための血管を作ります。そして、その血管から必要な栄養分や酸素を取り込み、増殖していきます。腫瘍ができた臓器は機能が低下し、正常な働きが不可能になります。増殖した腫瘍細胞は周囲の臓器へも浸潤し、血液やリンパ液に乗り、全身へと広がり転移し、人間を死に至らしめます。1つのがん細胞が約5mmの大きさになるのに約5〜20年程かかるといわれており、そのがん細胞の増殖や転移を抑えるのがTリンパ球やNK細胞などと呼ばれる免疫細胞の修復能力=免疫力です。そして、修復できないほど傷ついた細胞は細胞死(アポトーシス)するか、さらに腫瘍化してしまった細胞は白血球によって処分されます。このように人体には二重、三重のすばらしい防御網(セキュリティーシステム)が備わっており、日常の食事、生活習慣を心がけ、本来の免疫力を低下させないよう心がけたいものです。

日本人の死因

安全で、効果のある最新の治療法

低用量ナルトレキソン療法低用量ナルトレキソン療法(LDN)は、がんの増殖を抑え、がん細胞のアポトーシス(細胞死)を誘発し、さらに免疫力を向上させ、がん細胞を攻撃するという3つの抗がん作用を持つ注目のがん治療薬です。ナルトレキソンとは、もともとアルコール依存症や麻薬中毒に使われてきた薬(通常投与量50mg〜200mg/日)ですが、最近のがん治療に関する臨床研究結果からナルトレキソンの低用量の投与ががん治療に有効であることがわかってきたのです。アメリカでは患者様を交えて、ナルトレキソン学会が開かれています。

低用量ナルトレキソン(LDN)の臨床研究

低用量ナルトレキソンおよび癌:癌患者450例の2004年3月現在の結果1981年にIan Zagon らはマウス神経芽細胞腫モデルで少量(0.1mg/kg)ナルトレキソンの投与が腫瘍の増殖抑制・寿命延長することを示した。1985年にニューヨークのBernard Bihari医師は少量のナルトレキソンがHIV患者の免疫反応性を高めることを発見。1990年半ばにBihari医師は少量のナルトレキソンがガン患者の一部、SLE等の自己免疫疾患に有効であると示唆。2004年3月にBihari医師は標準治療に反応しない450例のがん患者に低用量ナルトレキソン(LDN)療法を行い60%以上が有効であったと報告した。1999年2月以来、Dr.Bihariは約450例の癌患者にLDN治療を開始し、2004年3月現在で、残る354例の患者のうち、84例が死亡、4例を除く全例はがんによる死亡であった。この大部分は低用量ナルトレキソン(LDN)治療開始後8〜12週に死亡し、殆どの患者は初回診察時に極めて重症で、すでに他のすべての可能な治療法が使用された患者であった。残る270例の患者のうち、220例に6ヵ月以上の低用量ナルトレキソン(LDN)治療が行われた。このうち86例は、この目的で75%以上の腫瘍縮小および腫瘍関連徴候の減少と定義される、有意な寛解傾向を示した。その他の134例の患者のうち、9例は腫瘍の進行が続き、125例は安定化あるいは寛解傾向を認めたが、75%の腫瘍縮小基準は満たしていない。さらに2006年9月よりミネソタ大学メソニック・ガンセンターは国立癌研究所と共同で「ホルモン療法に反応しない乳がんの転移病変に対するLDNの効果」をPET(ポジトロン断層法)で評価する第2相臨床試験を実施している。

低用量ナルトレキソンの抗がん作用

ボックス がんの増殖を抑える
がん細胞の主要な抗増殖因子である下垂体のベータエンドルフィンと血中のメトエンケファリン(副腎髄質で多量産生されるエンドルフィン)の産生を増加させる。

ボックス がんを死滅させる
腫瘍細胞膜上のオピオイド受容体の数・密度の増加を誘発することにより、既存濃度のエンドルフィンの増殖抑制効果に対する受容体の反応性を高めて、がん細胞のアポトーシス(細胞死)を起こす。

ボックス 免疫を向上させる
エンドルフィンの濃度上昇に反応してナチュラルキラー(NK)細胞の数および活性、リンパ球活性化、CD8細胞の数を増加させる。

低用量ナルトレキソン療法

低用量ナルトレキソン療法が有効ながん

膀胱がん、膵臓がん、悪性黒色腫、肝臓がん、乳がん、前立腺がん、多発性骨髄腫、肺がん(非小細胞肺がん)、カルチノイド、腎細胞がん、神経芽腫、リンパ球性白血病(慢性)、結腸・直腸がん、ホジキンリンパ腫、卵巣がん、非ホジキンリンパ腫、子宮がん、咽喉がん、神経膠芽細胞腫、他

ガン以外の対象疾患

繊維筋痛症、クローン(Crohn's)病、多発性硬化症、過敏性腸症候群、筋萎縮性側索硬化症、慢性疲労症候群、パーキンソン病、HIV/エイズ、自閉症、SLE・皮膚筋炎、不妊症、慢性関節リウマチ、子宮内膜症、乾癬、月経前症候群、類天疱瘡

がん発生の原因について

低用量ナルトレキソン療法毎日行われる新陳代謝の中で、がんは細胞分裂の際の“複製ミス”によって起こる病気です。私たちは日常の生活や環境の中で、知らぬ間に遺伝子を傷つけてしまっているかもしれません。がんの発生原因として挙げられるのはこれらです。
 矢印 外的要因・・・食生活・喫煙・大気汚染・放射線・紫外線・ウイルスなど
 矢印 内的要因・・・年齢・遺伝・免疫異常・ホルモン分泌異常など

3大治療や他の治療との併用

低用量ナルトレキソン療法によるがん治療は、化学療法剤や超高濃度ビタミンC点滴療法などの、がん細胞を殺す治療法ではなく、がん細胞の成長・分裂・アポトーシス(細胞死)をコントロールする治療法です。
したがって、従来のがん治療や超高濃度ビタミンC点滴療法、温熱治療等と併用して治療が行え、また、その相乗効果を高めます。

ボックス 進化する標準治療
ボックス 手術・・・内視鏡手術・ブラキセラピー等
ボックス 放射線治療・・・陽子線治療・サイバーナイフ・トモセラピー等
ボックス 抗がん剤・・・分子標的治療等

低用量ナルトレキソン療法

ボックス 治療方法
 矢印 1日1回就寝前に1カプセル3mgもしくは4.5mgを服用

ボックス 副作用
 矢印 不眠や鮮明な夢を見ることがあります。服用開始2週間くらいで慣れてきます。
 矢印 継続が難しい場合は、メラトニンと一緒に服用するか、起床後に服用します。
 矢印 多発性硬化症やパーキンソン病では、一時的に症状が悪化することがあります。

ボックス ナルトレキソン薬
 矢印 オピオイド受容体拮抗薬
 矢印 30年以上前からアルコール依存症、麻薬中毒等の治療薬として使われている。
 矢印 一般的な投与量は50mg〜200mg/日
 矢印 低用量ナルトレキソン療法(LDN)によるがん治療は、がん細胞を殺す治療法ではない。
 矢印 LDNはがん細胞の成長・分裂・アポトーシスをコントロールする治療法である。

ボックス 安全で、効果のある治療法です。就寝前に1カプセルの服用でOKな ので、患者様への負担の少ない治療法です。

ボックス 米国FDAに認可された低用量ナルトレキソン療法は、各種のがんに効果がありますが、それ以外にもHIV/エイズ、自己免疫疾患、中枢神経系疾患、その他難病などへの効果が明らかになりました。

ボックス 以前から、諸外国で使用されている医薬品で、通常量のナルトレキソンはアルコール依存症の治療薬として長年利用されています。

ボックス 3大治療や他の治療法と併用して治療が行え、相乗効果を高めます。

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